ARM PLATFORM

ARMプラットフォーム

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Armサーバはスーパーコンピュータを目指す。
高い電力あたり性能とスケーラビリティ。

Armプロセッサは電力効率の高さを武器に、スマートフォンなどへの組み込み用途やIoT市場などで大きな存在感を発揮しています。
Armプロセッサは、ARMホールディングスの事業部門であるARM Ltdにより設計・ライセンスされ、多くのメーカーが提供されたプロセッサIP(プロセッサモジュールの回路情報)などと独自のモジュールを組み合わせるなどのカスタマイズを加えて、様々な製品を製造しています。
近年、ARM社はデータセンターからエッジコンピューティング分野まで幅広いインフラを強化するよう設計されたテクノロジの新ブランド「NEOVERSE」を提唱し、HCP用途に向けてもスケーラブル・ベクトル拡張の強化などを活発に行っています。
2019年2月、サーバ向け専用となる新しいプロセッサIP「Neoverse N1」および「Neoverse E1」を発表しました。
理化学研究所 計算化学研究センターが開発中のス―パコンピュータ(ポスト京:富岳)用プロセッサとして富士通が開発した「A64FX」も、NEOVERSEの採用例として紹介されています。
Armプロセッサは、シンプルな構成のメニーコアプロセッサであり、省エネルギーでコストパフォーマンスの点でも優れた製品です。InfiniBand等の高速なネットワークデバイスも利用できます。 VTは、ARMのHPC分野へのアプローチに対して、注目しています。

PROCESSORHPCをターゲットとするARMプロセッサ

富士通 A64FX

スーパーコンピュータ「富岳」に採用されたCPU「A64FX」

A64FX CPUの高い電力当たり性能とスケーラビリティは、スーパーコンピュータを活用した研究・開発分野に新たな地平を切り拓きます。ARM v8.2-A SVE(512-bit SIMD)アーキテクチャに、「ポスト京」のスーパーコンピュータとしての利用を想定した数多くの機能が作り込まれています。1CPUは48個の演算コア、メモリ帯域1024GB/sの高速なHBM2メモリ32GBが利用可能です。
日本一の最高の性能に加え、Armアーキテクチャのエコシステムおよび拡大するアプリケーションにより、富士山のように広い裾野をカバーすることを目指して開発されました。
富士通はFUJITSU Supercomputer PRIMEHPCシリーズとして、大規模システム向け水冷システムのPRIMEHPC FX1000と導入しやすい空冷式のFX700をリリースしています。

米国のスーパーコンピュータメーカーのCray Inc.(2019年HPEに買収)は、富士通とパートナーシップ契約を提携し、A64FXを採用した製品をリリースすることになりました。
2020年以降Cray CS500シリーズが、米ロスアラモス国立研究所(LANL)、米オークリッジ国立研究所( ORNL ) 、理化学研究所計算科学センター、米ストーニーブルック大学、英ブリストル大学などへの導入が予定されています。

「富岳」のプロトタイプ機は2019年11月にスーパーコンピューターの消費電力性能(「TOP500」の各ベンチマークを消費電力で割った値)ランキングである「Green500」で首位を獲得しました。
2020年6月22日「富岳」は、ベンチマークによる計算速度を競う世界ランキング「TOP500」、実際のアプリケーションでの処理速度を計測する「HPCG(High Performance Conjugate Gradient)」、人工知能(AI)の深層学習に関する性能を測る「HPL-AI」で一位となりました。
日本のスーパーコンピュータとしては「京」以来の8年ぶりの快挙です(4冠は世界初)。

Ampere Computing Altra/Altra MAX®

クラウドサーバとエッジサーバに新しい標準を提供するメニーコアArm 「Altra/AltraMAX®」プロセッサ

AMD EPYC RomeやIntel 2nd Xeonスケーラブル・プロセッサをベンチマークとし、1ソケット当たり最大128コア、PCIe4.0/ 8ch DDR4-3200メモリ最大4TBをサポートする高性能なArmプロセッサです。

セミカスタムのArm Neoverse N1コアコアで、ARM v8.2+アーキテクチャの最大128コア3.0GHz、シングルスレッド構成のCPUです。
GIGABYTE社やSupermicro社などに採用され、サーバー向けシステム製品がリリースされています。

    

Marvell®/Cavium ThunderX2®

HPC向けハイエンドArm SoC(System-on-a-chip)「ThunderX2®」 プロセッサ

HPCに必要となる広メモリ帯域と大メモリ容量、その上での省電力性能を引っ提げ、HPC分野でのArmプロセッサ利用に先鞭をつけたCPUです。ARM v8.1アーキテクチャの最大32コア2.5GHz、1コア当たり4スレッドが動作します。
Hewlett-Parckard Enterprise(HPE)、Cray、GIGABYTEなど大手のサーバー向けシステムに採用され、製品がリリースされています。

Huawei Kunpeng920

高性能なArmサーバの普及を目指し、独自サーバ用に開発されたCPU「Kunpeng920」

中国Huaweiは、単体CPUとして業界最高性能を謳うArmベース64コアCPU「Kunpeng920」シリーズを2019年7月23日に発表しました。ARM v8.2アーキテクチャをベースとしたCPUで、2.6GHz駆動、最大64コア構成、8チャネルDDR4メモリサポート、
PCI Express 4.0/CCIX/100G/SAS/SATA 3.0インタフェース装備で、最大消費電力は180Wとされています。
同社は、このサーバーマシンを自社のクラウドサービスに活用していくとコメントしています。